ちゃ澪さん 044

「私の出産」～母から子へ伝えたい言葉～

第2回ぐるっとママ懸賞作文

ちゃ澪さん 044 [私の出産]

世界が変わった
私の妊娠から出産までの出来事を、あなたに話す日が来るかは分からないので、ここに書き留めたいと思いました。

あなたが産まれて、生活が変わって、景色が変わって、私の目線が変わって、世界が変わった。

あなたに出会うまで、沢山泣いて、辛くて苦しくて、私は、パパは、暗い暗いトンネルの中を抜け出せずにいました。

不妊治療。この経験は私をとても弱く、臆病にしました。今でも考えると、したくなかった経験でした。
ですが、私とパパの絆はとても深まりました。

3度の流産を繰り返し、4度目の妊娠があなた。
大袈裟かと思うかもしれませんが、道を歩くのさえ怖かったのを今でも思い出します。
また流産したらどうしよう、、そう思いながらの妊婦生活でした。
あなたが産まれるまで、心の糸はピンと張ったままでした。

そんな中でも、妊婦健診の時のエコー、あなたがお腹の中で動きまわって、存在を知らせてくれることが、「大丈夫」と思わせてくれる瞬間でした。

そして月日は流れ、あなたはずっとずっと逆子ちゃんでしたね。予定帝王切開での出産。

あの日、あなたが生まれた日の事は、一生忘れない。くしゃくしゃで、血まみれで、ドラマで見るようなキレイな姿ではなかったけれど、あなたを見て、その瞬間、心の糸が切れて、涙が止まらなかった。　

手術が終わり、すぐにあなたを抱くことが出来なかったけれど、少しでも早くあなたに会いたくて、ママはリハビリを頑張りました。

そして、あなたを抱っこした瞬間、子猫のような泣き声で泣くあなたが愛おしくて愛おしくて、、

退院してから、母乳が出ない、体重が増えない、うんちが出ない、デベソが治らない等、神経質になりすぎ、悩みは尽きませんでしたが、その度に、パパと協力して乗り越えてきました。

そんなあなたも、もう2才半。
よく笑い、よく泣き、よく怒り、忙しい毎日ですが、毎日が愛おしくてたまりません。

あなたが生まれて、あなた中心に生活が変わり、どこへ行くにもあなたと一緒に景色を見て、私の目線は広くなり、まるで世界が変わった。
もちろん大変だけれど、毎日あなたの笑顔が見れて、ママとパパは幸せでたまらないのです。

暗い暗いトンネルから抜け出せた今だから言えるのです。

あの時は本当に辛くて、なんで私たちだけこんな思いをしなければいけないのか、頻繁に起こる辛いニュース、うちに来てくれたら幸せにしてあげるのに、なんでと、、。

不妊治療をしているみんなが、どうか納得のいく形で幸せになりますように。