子どもがかぜをひいた時にお家でできる感染対策やホームケアについてまとめています

子どものかぜについて知っておきたい知識をまとめています

子どもの”かぜ”とホームケア

家庭内の感染対策やホームケア

こちらのページでは以下のことについてまとめています。


目次

”かぜ”とは?

”かぜ”の原因

主な”かぜ”を引き起こすウイルス

子どもが”かぜ”にかかる頻度

”かぜ”の治療は?

熱が出たときのホームケア

発熱時にやってはいけないこと

家庭内での感染対策

消毒液の作り方を予習しておきましょう


”かぜ”とは?

一般的にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱などの症状の総称です。

主にウイルス感染によるものであるため、特効薬はありません。

症状を和らげる対処療法を行い、ゆっくり身体を休ませることが大切です。

”かぜ”の原因

かぜは気道の急性感染症です。

その原因の90%以上はウイルスによるものです。

また、かぜには200種類以上の原因ウイルスがあります。

ウイルスにより症状に特徴があることが分かってきています。

主な”かぜ”を引き起こすウイルス

・ライノウイルス

秋や春に多く鼻水がよく出る。

かぜの原因の約30~40%を占めています。

・コロナウイルス

主に冬に多く、鼻や喉の症状が出ます。

ライノウイルスの次に多い原因です。

・アデノウイルス

冬から夏にかけて多い。

熱が5日程度続き、咽頭炎や気管支炎、結膜炎などを起こします。

プール熱の原因ウイルスです。

・RSウイルス

年間通じて流行するが冬に多く、乳幼児に感染すると気管支炎や肺炎を起こす場合があります。

・ヒトメタニューモウイルス

年間を通して流行しますが、春に多くなる傾向があります。

症状はRSウイルスと似ています。

・手足口病

コクサッキーウイルスが原因となり起こる疾患。

夏を中心に流行し口の中や手足、陰部などに発疹が現れる。

乳児や幼児が罹患することが多い。

・ヘルパンギーナ

手足口病と同様にコクサッキーウイルスが原因となり起こる疾患。

主な症状は高熱と喉の痛みです。

喉の奥などに赤い水疱ができ痛むため飲食がしづらくなることがあります。

・インフルエンザウイルス

上記のウイルスより感染力が高く、合併症を起こすこともあるため

単なるかぜとは区別されます。

子どもが”かぜ”にかかる頻度

幼小児のかぜは年5~8回、

多い場合は15回前後かかることもあります。

かぜの原因ウイルスは200以上もあるため、

乳幼児では毎週のようにかかることも不思議ではないのです。

子どもがつらそうにしているのを見るのはパパやママもつらいですよね。

育休が明けてお仕事に復帰したものの

毎週のように熱を出し会社を休まなければならない…

そんな経験をされた方も多いかと思います。

しかし、乳幼児期に繰り返し感染することで

小学校に入る頃には大人と同じくらいの免疫を獲得していきます。

今の頑張りが子どもの免疫力を上げていくと考えて

周りへの協力を仰いでいきたいところです。

”かぜ”の治療は?

かぜの治療は鼻水や咳などの症状を和らげる薬を使う対処療法が基本です。

かぜの原因はほとんどがウイスルによるものなので、抗生物質は効果がありません。

よくあるかぜの経過としては

水っぽい鼻水から始まり、発熱、

熱が下がる頃から鼻水に色が付きドロっとし、咳が出はじめます。

鼻水は2,3日でまた水っぽくなり次第に症状がなくなっていきますが、

咳はそこから1週間程度続くことも多いようです。

かぜのときは安静と十分な睡眠、栄養と水分補給などで体の免疫力を高めることが一番です。

熱が出たときのホームケア

発熱はウイルスや細菌の繁殖を抑えるための防御反応です。

熱が高くても子どもが元気なら心配はなく、

無理に解熱剤で熱を下げる必要はありません。

とはいえ、38.5度以上の高い熱が出て頭が痛いなど、

子どもがつらそうなときは解熱剤で早く症状を緩和してあげることが大切です。

発熱時はこまめな水分補給で脱水症状を防ぐことが重要です。

飲ませるものは赤ちゃんならミルクやおっぱい、白湯やイオン飲料。

大きい子どもなら水やスポーツドリンク、ジュースなど、子どもが飲みたがるものでOKです。

「少量をこまめに」がポイントです。

手足が冷たく寒がっているときは熱が上がりかけているところです。

このタイミングで解熱剤や氷枕などで冷やし過ぎてしまうと、

なかなか熱が上がりきらないのでしんどい時間が長引いてしまいます。

逆に手足が温かくなったり顔が赤くなったり汗をかき始めたら熱が上がりきったところなので、

薄着にしたり室温を調節して涼しくしてあげるといいでしょう。

発熱時にやってはいけないこと

・無理に温めて汗をかかせる

発汗は病気が治ろうとしているときに起こり、

汗が蒸発することで体温が下がって、病気は回復に向かいます。

体がまだ病気と闘っている途中でいくら汗をかかせても熱は下がりません。

乳幼児の場合、温めると、より体温が上がることがあります。

・体を冷やしすぎる

少しでも楽になる様子があれば、

水枕や保冷剤をタオルなどでくるんで脇の下などにあててあげてもいいでしょう。

ただ冷やしても熱を下げる効果はありません。

とくに乳幼児は体温調節機能が未熟なので、

冷やしすぎると血行が悪くなり、かえって病気を長引かせることもあります。

・眠っているからと水分補給しない

眠っている間も、汗やおしっこで水分は失われます。

赤ちゃんの場合は眠り続けていることに安心せずに、様子を見ながら

起こしたり、抱っこするなどして、水分を欲しがるかを確認しましょう。

発熱時はこまめに水分補給することが大切です。

・解熱薬に頼りすぎる

「熱を下げさえすれば、病気は治る」は間違いです。

解熱薬の目的は熱が高くて眠れないなどの不快症状から

少しでも楽にしてあげることです。

発熱は体が病気と闘うために起こる防衛反応なので、

むやみに解熱薬に頼るのはやめましょう。

家庭内での感染対策

家庭内感染を防ぐ7つのポイント

基本の予防

1)感染者とはタオル、食器などの共有を避ける

2)食事は別盛りにする

3)看病をする大人はマスクを着用する

4)感染者に触れたあとなど、石けんを使って手洗いをする。うがいもこまめにする

5)感染者とできるだけ部屋は分ける

6)上の子が感染した場合は、症状がおさまるまでは可能な限り下の子と遊ぶのを避ける

7)感染したら大人も子どもも受診をして、ホームケアや薬の服用は医師の指示に従う

もしウイルス性胃腸炎なら

基本の予防に加え次の点にも注意が必要です。

1)おむつ替えのときは使い捨て手袋を着用する

2)トイレは便座のふたをしてから流す

3)感染者の入浴は、最後にする

4)嘔吐物を入れたゴミ袋の空気は、室内で抜かない

消毒液の作り方を予習しておきましょう

家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤を薄めることで作ることができます。

原液濃度が5パーセントから6パーセントの塩素系漂白剤を使用する場合は、

500ミリリットルのペットボトル1本の水に、5ミリリットル(ペットボトルのキャップ1杯)の塩素系漂白剤を入れます。

使用するときの注意事項

・手指の消毒には絶対に使用しないでください。

・使用する際は十分に換気してください。

・有害ガスが発生するため、酸性のものと混ぜて使用しないでください。

・汚れが残ったまま使用すると効果が弱まります。できるだけ汚れを落としてから使用してください。

・漂白作用があります。容器の使用上の注意を確認してください。

・商品により塩素濃度が異なるので表示などを確認してください。

保管するときの注意事項

・希釈したものは時間が経つと効果が減っていくので、その都度使い切りましょう。

・希釈したものをペットボトルで保管するときは、誤飲しないよう、容器に目立つように薬品名や濃度を記入しておきましょう。

・原液、希釈液ともに、アルミホイルなどで包んで光を遮り、直射日光の当たらない場所で保管しましょう。

・危険なので、子どもの手の届かないところに保管しましょう。

厚生労働省のページにて各メーカーごとの作り方を見ることができます。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000645359.pdf

子どもがつらそうにしている姿を見るのは

親にとっても、つらいことだと思います。

しかし集団生活をしていく上でかぜはつきもの。

かぜとは何か?何故かかるのか?を知っておくと

少し気持ちにゆとりができるかもしれませんね。

参考:「白クマ先生の子ども診療所」

https://www.med.or.jp/clinic/

参考:「戸田ファミリア耳鼻咽喉科」

https://toda-jibika.jp/1657-2#teasikuti

参考:「【医師監修】小児科医に聞く!子どもが風邪をひいたときのホームケア」

https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=14064

INFOインフォメーション

名称 子どもの”かぜ”とホームケア
(コドモノカゼトホームケア)
住所 兵庫県神戸市